私が独立起業して、はやくも丸4年経ちました。
途中でコロナ禍があって2年くらい実質冬眠状態でしたが、なんとかまだ事業継続しています。今月で第4期が終了。インボイス制対応もとりあえず済んだし、来たる5期も頑張ります。
独立起業した頃は、本当に前職での人脈がお仕事のすべてで、私のように転職した前職の先輩方からお仕事の声を掛けて頂くことが多くとても嬉しかったのですが、もう一つ、前職の部長時代の他百貨店さん人脈の横のつながりにも助けられました。
共通の環境設計会社さんを通して親しくなった、百貨店のVMD部長の方々。特に某百貨店のN部長様には懇意にして頂き、私が独立起業した後すぐにVMDセミナーや店舗診断、道の駅OJTのお仕事などをオファー頂いて、コンテンツ構築と現場慣れにとても役立ちましたし、ご紹介頂いた方から大学非常勤講師のオファーを頂いて仕事の幅がとても広がりました。本当に感謝でいっぱいです。
その某百貨店のN部長様、めでたくご定年を迎えられまして、現職の契約は維持されつつも副業を始められるとのこと。
とてもファッション感度が高く、若いころからファッションに情熱を捧げ投資をされてきた方。この世代の百貨店マンは特にみなその傾向がある(ように思える)のですが、氏素性やストーリーを秘めたプロダクトが大好きで、ファッションはもちろんクルマや音楽、スポーツなど、あらゆるホビー、レジャーに対し広い守備範囲とバツグンの行動力を持ち、人を楽しませるのが大好きでモテることへの努力を惜しまない。モノへの拘りがそうとう高い。雑誌LEONを地で行く人たちが多いです。
この方の「人寄せ力」「繋ぎ力」がまだスゴイのですが、そういったモノへの拘りがある人たちが集まるわけですね。みんな集めるのと買うのが好きです。そして世の常として、こういう人たちが集めた・・コレクションしたモノたちは、いわゆる箪笥の肥やしになっていたりします。
Nさんも当然ながらその傾向があるわけですが、自らは古着屋が大好きで、よく高円寺の古着屋ツアーを企画して我々を連れて行ってくれます。品揃えからオーナーさん自身からも同じような拘り、においを感じられますが、Nさんとその仲間たちは古着屋と違って、集めたモノは家の箪笥にしまわれて肥やしになっているのです。
Nさんは、そういった箪笥・・クローゼットの肥やし・・・お宝に光を当てます。
先日、西荻窪のご自宅をリノベーションしたサロンをオープンされました。
「昭和のお洒落番長たちの秘密基地」をコンセプトに、
中古男子用服飾品・・・Second hand & Dead stock Men`s Furnishings
を扱うサロンです。
ビンテージ感あふれる拘りのアイテム。
これらは、ご本人の膨大なコレクションであり、オフィシャルもプライベートも長いくらしの中で愛でられてきたものであることは当然ながら、親しい仲間たちからの多くの委託品も加わっています。ウェア、雑貨以外にも、本、文房具、CDなど色々なものがあります。
元VMD部長なので展開にも拘りが。買い付けた家具や道具を使ってテイスト感あふれる展開機能設計をされています。Room to Room の品揃え配置も、それぞれのRoomで世界観があり、表情が変わって楽しいです。
キッチンがありますから、内覧のときはシェフを呼んでスイーツ作りの実演をしてましたし、リビングで講演会をすることも可能。コーヒー飲んだりしながらモノに囲まれてオーナーとあれこれお話するだけでも楽しいでしょう。好きな人にはこれ以上ないサードプレイスです。
駅から徒歩5分の西荻窪の住宅街ですから、周辺の飲食店には事欠きません。様々な外でのイベントもお考えのようです。
私は残念ながら拘りの服とか雑貨とか、そっち方面の箪笥の肥やし・・もとい、クローゼットのお宝がまったくないので・・・
非力ながら、趣味の模型関連でサロンのテイスト醸成アップに少しだけ貢献させて頂くことにしました。
こちらのサロンでもたくさんのコートやジャケット、シャツ、パンツ、様々なアウターがありますが、それらのルーツとして存在するミリタリーウェア。私はこの「ふるきよきミリタリー」のテイストを醸し出したく、第二次大戦頃から近代のイギリスやドイツ、アメリカの軍用機、軍用車のデッドストックプラモデルをいくつか持込ませて頂いて展示しました。
また、黒フレームのガラスケースがあるので、最上段にSR-71ブラックバードという、いまでも根強い人気を誇るアメリカ空軍の高高度戦略偵察機のプラモデル完成品をプロップスとして置き、品揃えの中から相性の良いアイウェアや雑貨をコーディネイトさせて頂きました。
カッコいいでしょ。まさに昭和のオッサンの秘密基地。
内覧の前は、事前に集まった仲間も含め自動的かつ極めて自然に持ち場を作り、テキパキと動き、帳簿を準備し、陳列手入れを施し、ディスプレイを作り、看板を描き、ダスターで棚を拭き、ゴミを集め・・・
開店(お客様の到着)と同時に売場の完成体ができあがるという、これまたリアル店舗のオープニングとまったく同じ幕開けでした。
業界の習慣とはいえ、面白いものです!
いずれ、このような感じで自分だけの城・・・商売の場を持ちたいと考えている人はたくさんいると思いますが、本当に夢を実現させてモノにしたその姿、カッコイイですよ!!
西荻窪 N.n.Salon