いや~しかし・・・
花粉がヒドイですね今年は。。。
風も強くて寒いし、くしゃみでるし鼻水でるし、外出がキツイです。
皆さまはいかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
先日、2/28~3/3の日程で幕張メッセで開催された「モバックショウ2023」に行ってきました。知らない方の方が多いことでしょう。
モバックショウとは、協同組合日本製パン製菓機械工業会さんが主催して開催する国際製パン製菓間連産業展のこと。今年は28回目で、東京では4年に一度開催されます(2年ごとに東京と大阪で開催)。
MACHINERY, MATERIALS, MARKETING OF BAKERY AND CONFECTIONERY SHOW 、略してモバックショウ。
文字通りパンと菓子を主軸に、それを製造する機械、設備、生産ライン、梱包資材、そして原材料までの幅の広さで、メーカーさんや代理店さんが最新のラインナップを揃えて展示し動かし、パンや菓子をその場で作るという!!試食できるブースもあるけど、お客様は機械を使ってパンや菓子を作る方々なので、機械で作った生地を触ったり、嗅いだり、そういうこともかなりできるようです。
もちろんセミナーあり、有名シェフによる実演ありの充実した催しです。
さすがに毎年催すほど製品が新しくなるわけではないようですが、4年に一度なので楽しみにしている業界の方がとても多いそうです。特に前回はコロナ禍真っ只中で中止になったとのことで、現地でも出店された業者さんやお客さんの活気と喜びのようなものを感じました。
海外からの視察団も多く見受けられました。
会場内はとにかくパンのいい匂い、小麦の香ばしさで溢れているわけです。そして機械が動く動く!!
気合を入れてシェフを大勢投入しているブースは活気に満ちていて迫力があります。そして、整然と並ぶマシーンの美しくカッコいいことよ。
何につかうのかまったく想像つかない機械、とにかくデカい機械、陳列フェチにはたまらないバリエーション展示・・・本当にたくさんあって楽しい。
製パン製菓関連の書籍販売店も軒を連ね、その並べ方が素晴らしい!
いや~楽しい。
で、なんであなたはこの展示会に行ったのよ、という話です。
今回、業務用の先進的な調理機器や食品加工機器を輸入販売されている株式会社エフ・エム・アイ様からのご依頼により、ブースのデザインを担当させて頂きました。伊勢丹の若手時代、隣のイベント担当で、その先見の明と商売勘で辣腕をふるっていた同期が、いまこの会社のマーケティング部門の長をしていて、私の装飾担当時代の仕事ぶりを思い出してコンタクトを取ってきてくれたんです。私は絵が描けるヤツだったと。
確かにあの頃は仕事でバンバンその場で絵を描いたり、デザイナーの代わりにパース描いたり、イベント担当の現場で絵描いたり、色々やってましたけど、いまの私にデザインをオファーしてくれたその心意気は絶対に裏切れません。
私が何案か描いたデジタルイラストやコンセプトを元に先方様にもアイデアや修正をお出し頂きながら最終案を絞り込み、施工会社さんに製作図を起こして頂くかたちで進めました。
施工業者さんへのインプットプランはこんな感じ。
これが果たして現場ではどんなふうに見えるのか!!
上手くいくことは判っているけど!!
ドキドキワクワク・・・・・
なかなか良い感じに立ち上がりました!
本展示のキーテーマは「THE KOMUGI COMMUNITY」。
原料からパンや菓子の出来上がりまでを、ワンストップでその場で体験頂く対面実演。その中心になるのがイタリアはウノックス社のコンベクションオーブン「ベーカートップ」です。蒸す・煮込む・焼く・低温調理・再加熱と非常にマルチに使うことが可能。で、とにかくカッコいい!これを使うのが夢!と思ってもらえるマシンです。それを伝えたい。
原料である小麦の製粉会社、名古屋の人気パン店ともコラボして、「ただいま、エスプリの吉村シェフが沖縄製粉さんの粉を使ったクロワッサンを、ベーカートップで焼いています」といったように、司会者が実況とシェフへのインタビューを交えてお客様にブースコンセプトを上手く伝えていました。
この、業種を超えたつながりがTHE KOMUGI COMMUNITYで、エフ・エム・アイ様がガッチリつなぎ役となって相乗効果を高めているというわけ。
コラボ企業各社もこのベーカートップを導入していたり、これから設置される予定になっています。
その他、シェフのサルバトーレ・クオモ氏が規格外のフルーツを使って作る、サステナブルなジェラートブランドLAB3680も、エフ・エム・アイ様のジェラートマシンとともに出品されてました。ジェラートは、パンや菓子のブリッジアイテムですね。
今回の私のミッションは、とにかく他のブースとは圧倒的に差別化させること、
新しく感じさせること、そして対面実演の魅力を最大限引き立たせることです。
そしてもう一つ留意したのは、L地の変形地型を感じさせない、ブースの強い纏まり感を創り出すことでした。
POPUP KITCHEN をブースコンセプトに、
3台のコンベクションオーブンをセンターに「主役」として据える。
パンらしい色使い、ヨーロッパの街頭ようなイメージにする。
ワイドスパンのハイカウンターを大胆にレイアウトする。
キッチン内とお客様の溜り場を最大の面積で両立させる。
トラスは立てない。
事務的な文字情報は最小限にする。
そして、三角屋根を前後に配置にして、どこから眺めても二つの三角屋根が目に入るようにしました。
これが効果絶大でしたが、とにかく差別化できたのは小麦インスピレーションそのものである「ゴールド」を用いたことでした。
エフ・エム・アイ様のご要望、ご英断もあり、このカタチ、色でブースを立ち上げたことはかなりチャレンジングな試みであれ大成功だったと思います。
間口も広く取りましたし、対面カウンターの効果もあってかなりお客様の溜りができました。狙い通りでこれは嬉しかったですね!
正面方向からの壁面端の受けとして、出展された江別製粉様と沖縄製粉様の小麦粉製品の袋をお借りし、ディスプレイを2か所作りました。リクエスト通り小袋を用意してくださってありがとうございました。下段の横積みは直されちゃったけど(笑)
ゴールドとホワイトの三角屋根ブースはメイン通路に敷かれたレッドカーペットとの相性も良く、明らかに意表を突く目立ち方をしていました(笑) そして、とてもL字地型には見えない纏まり感でした。VMDの観点はエフ・エム・アイ様の柔軟で新進気鋭なビジネスマインドのブランディングと、展開の統合的な視覚化に一役立てたでしょうか。
エフ・エム・アイ様、ありがとうございました。
本物の小麦をツリーに仕立てて下さった大網様、ありがとうございました。
またの機会が楽しみです!
そして4年後もまたモバックショウに足を運べますように!