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教壇デビュー

 

VMDコンサルとして独立起業するにあたり一つの目標だった、「学校の教壇に立つ」ということ・・・ 起業して1年、ゲスト講師としてですがとうとう叶いました。素直に嬉しい!

 

 

私の父は大学教授でしたが、大学定年時の最終講義に呼ばれて見に行き、その時私はまだ社会人になって数年でしたが、教壇に立ち満面の笑みで楽しそうに授業をする教員の父の姿を生まれて初めて見て心から感激し、それ以来父を尊敬するようになりました。そして、自分もいつか教壇に立ってみたい・・ゼミを持ってみたい・・と夢を持つようになりました。

 

小さな一歩ですが、今回とある服飾系大学様の授業の中でゲスト講師枠での1時間半の登壇の機会を頂くことになりました。自分にとっては本当にエポックメイキングな出来事で、今後の仕事領域拡張の足掛かりになればよいな・・と思っています。亡き父母にも報告しまして、きっと手をたたいて喜んでくれていることでしょう。

今回私にこのような貴重な機会を与えてくださった鈴木先生、ありがとうございました!

 

 

前職では何回もVMD教育(MDP教育)をやってきましたので、講習の講師自体は慣れてますし緊張することもないし教材を作るのも好きなんですが、今回のお題は「リテールビジネスにおけるVMDのマネジメント」ということで、自分でも初めてのテーマであり、新鮮な気持ちでアプローチを考えました。学生に講義するのは初めてなので結構緊張しましたね。

 

喋りは1時間ですので、1時間に纏めるのはなかなか難儀かつチャレンジングなわけですが、やってみますと自分でも驚くほどのVMD論の再構築ができました。1時間でも結構深いところまで到達できるものです。

 

世間一般的なVMDの受け取られ方からするとヒジョーに堅苦しい内容なので学生の皆さんに受け入れてもらえるのか心配でしたけど、3年4年ということで社会人に向かう学生さんにはこのくらいビジネスシフトの話があっても良いだろうと思いました。実際、私が27年の会社人生で仕事としてVMDを試行錯誤実践してきた中で学んできた実学を再構築した内容ですから、楽しいことも苦しいことも思い出も全部詰まってます。自分が「マネジメント」を完全に出来ていたとは全く思っていません。出来ないながらも、なんとか要諦やチェックポイントは積み重ねていけたのかな・・・ 今回まとめたような内容に、自分の積み重ねた経験をアウトプットできたことが何よりの収穫でした。

 

おそらく、同じ「VMDのマネジメント」というテーマで何人かの講師に話をさせたら、全員違う内容で喋ると思います。でも、必ず共通点も見えてくるはず。そういうやり方も面白いかもしれません。

 

マネジメントというのはビジネスマンであれば誰もが多かれ少なかれ経験するものですからね。

 

今回、大学で講義して、学生さんから感想の紙を見せて頂いて判ったこと。

 

学科がいくつかのコースに別れていますが、服飾系大学なので授業ではどのコースでも幾度かVMDについて授業で習うようです。大体の皆さんがこれまでにVMDという言葉を授業で聞いたそう。でも、やはりディスプレイ表現の表層的な話が多く、本質的な意味とか、ビジネスとしての具体的な内容を深く突っ込んだ話は聞いたことがないとのことで、1時間でしたが意味や目的をご理解頂くことができ、割と喜んで頂けたようです。丁寧に感想文を書いてくださった皆さん、ありがとうございました。

 

驚いたのが、実際にVMDの仕事をされていた方から話を聞くのは初めてでしたとのご意見が多かったことです。この学校にはVMDに特化した授業があまりないのかもしれませんね。

 

みなさんコメントを書いてくださって、わたくし感激しております。
みなさんコメントを書いてくださって、わたくし感激しております。

 

全般的には、内容をよくご理解頂けたようでホッとしましたし嬉しかったです。VMDに関心を持ったとか、今後の働き方の選択肢としてVMDも入れていきたいという感想を書いてくれている方が多くいて感激しました。そういう、VMDに関心を持っている学生さんに今回の講義内容と配布資料が少しでも役に立ったら幸せです。まだ今後も何回か講義をさせて頂く予定ですが、また違うテーマと切り口にする予定ですので、こんな話聞いたことないな!聞けてよかったな!と楽しんで頂けるコンテンツを練りたいと思います。

 

この一言でどれだけ救われるか
この一言でどれだけ救われるか

 

社会人と大学生では、受講者としての大きな差はありません。大学生さんはまだ就職や将来の仕事に対する夢や選択肢の幅を持っているので、講義の情報としての取り入れ方が柔軟。そもそも、学校にお金を払ってリテールビジネスを学びに来ている方たちだから、みんなちゃんと講義を聞いてくれます。

 

かと思たら案外そうでもない。やっぱみんな眠いんだね(笑) ウチの大学生の娘もいつも眠いと言ってます。でも毎日夜更かし。

社会人と大学生の受講者の最大の違いは、受講時の寝かた。

ゲスト講師の目の前でこの姿勢で寝るのか。カルチャーショックすぎて目に焼き付いてるので、せっかくなので描き起こしてみました。

 

初日、最前列左端(講師の視線の死角)に座っていた彼。終始。
初日、最前列左端(講師の視線の死角)に座っていた彼。終始。
二日目。初めは起きていたが・・この感じの子が結構な数いる。
二日目。初めは起きていたが・・この感じの子が結構な数いる。

 

やはり大学生はまだ子供なのか・・・ 寝るポーズが完全に子供です。

寝ている子が何人もいたけど、寝かたが堂々としている。悪びれていない。社会人のように眠気に堪えきれず座りながら寝ているのではなく(もちろんそういう子もいたが)、机にうつぶせて腕を投げ出して寝ています。寝ながら聞いている。こういう子は社会人になっても研修とかでこういう態度で寝るんでしょう。世の中一事が万事ですからね。まあせいぜい人事の研修担当者に怒られて大人としての最低限の姿勢というものを学んでもらいましょう。

 

ん・・・  自分もこうだったっけ!!??

 

いやいやいやいや・・・・・さすがにここまででは・・・

 

!!??

 

リアルな教育の現場というものを教師の目線で実体験し、教壇から見える景色というものが頭に描いていた理想だけではないことが解りました。仕事はすべてそういうものですけどね!そして、自分が学生だった時の授業態度もなんとなく思い出し少し反省しました・・  世の中の先生の皆さんのご苦労がしのばれます。

 

私の講義が、起きて聞くだけの価値がなかったのかもしれません。そう思った方が建設的ですね。ちゃんと起きて聞きたくなるような話ができるようにならないといけません。

 

そしてやはり、少人数でいいからVMDに本当に関心がある学生さんと膝を向かえ合わせて座って、VMDを実践的に深く楽しく学んでいくゼミをやってみたいな~~と思います。それが今目指す最大の目標です。

 

今月、来月と様々な業種のクライアント様から、様々なテーマでのVMD講義のオファーを頂戴しており、教材製作に勤しむ日々。他にはない独自の内容で、腹落ちして頂ける講習ができるよう、これからも色々ネタを考えて仕込んでいきます!