2DPの代表は子供の頃から絵を描くのだけは得意だったんですが、社会人になってからは仕事の際に相手方に対しその場でサラ~っと絵を描くことで「アッ!」と思わせ、「こいつなんかスゴそう・・」と一目置かせる術を身に付けてきました。所謂ハッタリというやつです(笑)
こういうのって大事。絵を描けるという特技をシゴトで使うメリット。これは確かにあります!ところが、絵って、描かないでいると描けなくなる。アイデアも浮かばなくなるのです!
VMDの実務をバリバリやっていた頃はバリバリ絵も描いていたので良かったのですが、管理職になって実務から離れたあたりから絵が描けなくなりました。
否!もっと前から・・・
毎年年賀状で一枚一枚手描きのイラストを描いていた頃は、アイデアが湧き出てきたものです。泉のように。年賀状を子供の写真にし出した頃から、アイデアを湧かす右脳が錆びつき始めたのかもしれません。
一つのテーマに対し瞬時に様々なアイデアや構成を頭の中に湧かすこと、自分の頭にあるものを瞬時に描き表すこと、それらを同時に直感的に行うこと。これが出来ていた頃は仕事がアイデアに満ちていて楽しかったような気がします。次から次にアイデアが湧き出てきますのでね。
こういう思考プロセス、湧き出たものを手で表すスキルというのは、VMDにも通じると思うんですよね。
現場の展開を一瞥して、思い浮かぶ解決策とか陳列のさまを、その場で手を動かし陳列を動かすことで表現する。売場図面を一瞥して、瞬時に頭の中で立体を立ち上げ、さらに良くできるアイデアを見つけ、問題点を見つけてしまったら改善策を提案する。こういうような。
売場の見えがかりを「画面」として切り取り、その画面の中のモノの配置バランスや色どり、動きを読み取る。そのために、絵を描くことで同様のシミュレーションをすると良いのでは!?
昔はノートの端に描いていた落書きや年賀状のイラストでそういう感覚を知らず知らず鍛えていたんですね。自分が良くできたな!と思える絵って、画面構成上のバランスや色の配置等の観点において、VMD(MDP)の構成原理にとても通じるものがあるんです。
この仕事で理論を学ぶうち、その共通性を痛感するようになりました。その具体的な内容はいずれ弊社HPで解説していきたいと考えていますが(笑)
いまや売場のパースをCGで出すのが当たりまえで、むしろ手描きのパースというものはお目にかかれませんが、手描きパースは設計者が考える重要なポイントが判りやすく絵に現れるので理解しやすいんですよね。CGパースの前に直筆の手描きパースを見せてもらうことをおススメしますよ。
そんな訳で、絵を描く習慣をまた身に付けたい!と思うようになりました。前職を辞めようと決めた頃のことです。
前職を辞め、趣味部屋(三畳間)で絵を描きはじめました。ウン10年ぶりに画材を揃え。始められやすいよう、大好きな飛行機のイラストから始めました。ところが、狭い・暗い・ちゃぶ台で書くので足が痺れる・・といった問題があり、ぜんぜん続きませんでした。
始めた頃は「1か月に3枚」を目標にしていましたが、2か月でとん挫しました~。。。
でも、数枚でも描いてみて再認識したのは、構成や色の配置・カラーバランスの感性を鍛えるのに、どんなモチーフでも絵を描くというのはトレーニングになるということ。ただ描いていつもりでも無意識のうちに自分の美観で描いているものです。完成すればそれを客観的に自分で評価することが出来ますからね。
私はどうやら絵を描く上では赤を大事にするようです。
VMDの店頭指導でも、赤の配置に最も気を使います。同じですね。
あと、画面全体の中でどこにいちばん目を行かせたいか考えること。
フォーカスポイントの設定。画家やイラストレーターは必ず意識する重要なポイントです。売場作りやVMDもこれが重要ですよね!こういうことを自分も見習いたいと思っています。
絵を描くこと。
デザインという言葉はあえて使いません。私はデザイナーではありませんし。絵を、イラストを描きましょう。落書きでもメモでもなんでもいいです。思いついたときにパッと手を動かして描画してみる。
楽しく描けるようになってシゴトで活用できれば相手方に「おっ!?」と思わせることができます。自分のためにやれば美観と感性が磨かれます。総じて、やっているシゴトに対しても美観と感性を注ぐきっかけになれると信じます。
皆さんもやってみませんか。
上手いとか下手とかは関係ありません。
いずれ描き慣れてきたら、構成や色の配置を意識して描いてみる。塗ってみる。画面構成全体を見てバランスをとる。VMD実務に活かすにはこれがポイントかと思います。画面構成=床から天井までの売場の空間構成ですからね!描き表したということは現実の様子が頭に描けているということですから。
かならず売場プランや展開表現の役にたつと思いますよ!